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Interview 02

ビーマップ杉野社長は“ドラえもん”!? 二人三脚で歩んだデジタル業界

今後はさらに狭く深く、専門性の高いデジタルの時代へ

株式会社ジェイアール東日本企画 上級執行役員 デジタルソリューション局長 萩原浩平氏

「JEKI」こと株式会社ジェイアール東日本企画といえば、日本を代表する総合広告代理店のひとつ。
ビーマップにとっては25年前の設立当初からお付き合いのある古いお取引先でもあり、これまでさまざまな事業で協力してきました。

デジタルという言葉の意味や役割が大きく変わった、この25年間。激動のデジタル領域でご一緒してきた株式会社ジェイアール東日本企画 上級執行役員 デジタルソリューション局長の萩原浩平氏に、ビーマップとの思い出や、共同で設立した株式会社MMSマーケティングについて伺いました。


(be)ベスト・(m)モバイル・(a)アプリケーション・(p)プロデューサーを飛び出した25年

ビーマップとジェイアール東日本企画はかなり古くからのお付き合いと伺いました。最初は、どのような取り組みからスタートしたのですか?

ビーマップさんとのお付き合いは“JRトラベルナビゲータ”(※)からですから、かれこれ25年のお付き合いになります。以来いろいろなお仕事をご一緒して、ジェイアール東日本企画傘下の子会社を作ろうという際に出資いただいたこともあります。

(※)JRトラベルナビゲータ…1998年11月にローンチした経路探索サービス

ジェイアール東日本企画とビーマップが共同で企画・運営。数多く存在する乗り換え・経路探索・時刻表サービスの中でも、ジェイアール東日本の正規データを取り扱える点から信頼が厚く、パッケージソフトからスマートフォン向けアプリまで形態を変えながら2021年まで続く長寿サービスとなった。

25年! 当初ビーマップに対してお持ちになった印象で、覚えているものがあれば教えていただけますか?

ビーマップさんの社名の由来は「(be)ベスト・(m)モバイル・(a)アプリケーション・(p)プロデューサー」で、当時からモバイルや通信を基軸にさまざまなビジネスをやられていたので、それらの分野においてかなり頼りになる会社、という印象でした。

25年を経て、印象が変わったところはあるでしょうか?

株式会社ジェイアール東日本企画 上級執行役員 デジタルソリューション局長 萩原浩平氏

もちろん今でもモバイルが基軸になっていますが、最近は流通関係、芸能関係と幅広くいろいろなビジネスをやられていますよね。
モバイルや通信の分野から大きく飛び出して大活躍されていて、時代やニーズに合わせダイバーシティ化している印象です。そろそろ社名も変えたらいいのではないでしょうか(笑)

逆に、変わらないなと感じられる部分は何かありますか?

これまでいろいろと一緒にお仕事をさせていただいていますが、やはりビーマップさんといえば杉野社長の印象が強いですね。

杉野社長は、私にとってはまるで“ドラえもん”のような方ですね。ビジネスで困ったとき「どうしたらいいだろう?」と相談すると、まるで“どこでもドア”を出すように、人脈やアイデアを提供してくれます。これが実に頼もしいんです。

ではそんな杉野社長の印象はこの25年で変わりましたか?

いえ、杉野社長の印象については当初からあまり変わりません。初めから今までずっと、飄々とした不思議なおじさん、といった印象なんです。

ただ、まじめな話をすれば、あのようなキャラクターだからこそ、あれほどまでに人脈を広げられるのではないでしょうか。相手がどんなに地位や権威のある方でも、杉野社長は緊張する様子もなくにこやかに話しかけてしまえるんです。ある意味、「ビジネスマン」らしくないのが良いんでしょうね。

そういった社長は珍しいのでしょうか?

デジタル系の上場企業の経営者というとギラギラした野心家が多いイメージがありますが、杉野社長は温厚で親しみやすい雰囲気です。私もいろいろなビジネスマンと付き合ってきましたが、本当に稀有な存在だと思います。真似したくてもなかなかできないですね。

もちろん心の中には野心を秘めていると思いますよ。そうでなければ起業して、上場して……と25年間も会社を続けていられないですよね。


これからのデジタル領域と、ビーマップが担う役割

この25年は、デジタルにとってまさに変革の時代だったと思います。今後のデジタル領域について、どのようにお考えでしょうか?

現在ではデジタルはあって当たり前で、インフラのひとつになっていますよね。たとえば私がいる部署は“デジタルソリューション局”ですが、デジタルじゃないソリューションなんて今や存在しない時代です。

今後はデジタルのフィールドの中で、さらに狭く深く、専門性の高いことをやっていく必要があります。ゼネラリストよりも、スペシャリストの集団を束ねていくというやり方をしていかなければいけないと思っています。

そういった中で、ビーマップにはどんなことを期待されますか?

いま、エンジニアってどこも足りていないんです。「枯渇している」と言ってもいいかもしれません。
そういった中でビーマップさんには、人的リソースのバックアップを期待しています。長いお付き合いの中で、ビーマップさんの中にどんな人材がいるかというのもよく知っていますし、専門性の高い企業とのつながりも多いですから。

それから、エンジニア人材の枯渇に伴って、今後は人材育成をやっていかなければならないと思いますから、育成事業でもお力を借りたいですね。

人材育成ですか。今後のデジタル領域では、たとえばどういった人材が活躍しそうでしょうか?

株式会社ジェイアール東日本企画 上級執行役員 デジタルソリューション局長 萩原浩平氏

個人的にはデータサイエンティストに注目しています。
今後はいわゆる理系脳と文系脳が合体した領域の人材が必要になります。ビジネスの構築をしながらデータを読み解いてマーケティングを構築できる、みたいな人材を育てていきたいですね。

海外では「理系」「文系」の境目がないとも言われていますよね。スペシャリストは日本から生まれるでしょうか?

今後求められるスーパーデータサイエンティストのような人材は、海外では企業に囲われずフリーランスで渡り歩くような人が多い印象です。スポーツの分野でも、ぜひ来てくれと請われて移籍して……というのは至極当たり前ですよね。

ただそういった人材は、これまでの日本では生まれづらかったと思います。というのも、日本では長いこと、新卒で入った企業に勤めあげて定年退職するのが素晴らしいという風潮がありましたから。

でも最近は変わってきていますよね。多少金銭的に損してでもやりたいことをやるという風潮が強まった結果、やりたいことをやって収入も上がるという市場に、少しずつなってきていると思います。 そうやって雇用制度や雰囲気も変わってきたことで、良い人材が生まれやすくなるのではないでしょうか。

萩原さんが携わる育成事業については、現段階ではまだ具体的なお話ではない?

そうですね。ただ人材育成は、喫緊の課題でもありトレンドでもあります。「どうしたらいいかなあ」「こんなのはどうか」と、雑談レベルのブレストはよく杉野社長ともしています。事業化すればまたぜひご一緒したいですね。


MMSマーケティングは、“ドラえもんのどこでもドア”

ジェイアール東日本企画とビーマップが共同で起こしたビジネスとしては、「MMSマーケティング」の設立がありますね。

そうですね。MMSマーケティングは、O2O2O(Onair to Online to Offline)、つまりデジタルとオフラインを繋げられる会社を作ろうということで設立しました。

MMSマーケティングといえばいろいろと新しいことを仕掛けたり、クライアント企業のお店への集客施策がSNSでバズったりと、多方面で話題になっています。一番印象に残っている出来事はなんですか?

やはり、設立時の大反響でしょうか。2017年7月に「ジェイアール東日本企画」と「ビーマップ」と「Y&N Brothers」の3社でMMSマーケティングを立ち上げると発表した際、ビーマップの株価がストップ高になりました。株価に影響を与えるというのはすごいことですから、当時は驚きました。

投資家が急反応するほどのインパクトがあったということですよね。

はい。市場というのは非常にシビアなものですが、「面白いことが起きる」と反応してくれたのだと思います。

ちなみにMMSマーケティング設立のときはどのように話が進んだのですか?

これも、最初は雑談だったんです。メディアへの広告掲出からモバイルを通じて店舗へ送客、さらに店舗売り上げのデータ捕捉が一気通貫でできれば絶対に良いよね、という話をしているうちに、あれよあれよという間に会社設立の話がまとまりました。

私はサラリーマンですから、たとえば会社を作るようなレベルの話は、当然一人では進められません。MMSマーケティングの話をしていたころも、アイデアを持った状態でどうするのが良いかと悩んでいた時期でした。 そんなときに手を差し伸べてくれたのが杉野社長なんですよ。あまり利害関係を前面に出さずに、「じゃあ会社を作りませんか?」とスッと助けてくれたんです。

まさに、“ドラえもんのどこでもドア”ですね。

ありがたかったですね。杉野社長って本当に人情家なんですよ。
そういうところが、社員の皆さんも親しみやすいのではないでしょうか。この人のために頑張りたいと思われる人柄は、社長としての才能のひとつだと思います。

最後に、長いお付き合いの中で、ビーマップとの仕事で一番楽しかったことは何でしょうか?

杉野社長との仕事は、仕事感覚ではなくプライベートの延長のような雑談から入るので、どれが一番とかではなく、もういつも楽しいですね。

もちろん事が動き出してからは、ビジネスなので「ちゃんと利益を出さないとね」ということになるのですが、それまでは「いくら利益を出そう」とかではなく「この領域がこうなるといいよね」という夢の話をしているので、杉野社長と話をすること自体が楽しいんですよ。

もっとも、夢が大きな利益を連れてきてくれたらもっと楽しいですが。ビーマップさん、これからも一緒に頑張りましょうね!

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