メールマガジン

2003-07-28 : 第11回 円建転換社債発行の戦略的意図

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||ヽヽ     ビーマップ メールマガジン 発行日:2003/07/28
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┃ 第11回 円建転換社債型新株予約権付社債発行の戦略的意図について
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今回は、7月15日に発表した「円建転換社債型新株予約権付社債の発行」につい
て、その具体的内容と、戦略的意図についてご説明します。

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◆「転換社債は、普通株式への転換と満期償還のいずれかを選べる社債のこと」
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まず、この第一の特徴は「10億円の社債2本」だということです。ビーマップが
今後さらに事業を拡大していく上で、現在大きな資金需要が見込まれています。
それを調達するために、今回は社債という手段を選択しました。これを外資系
金融機関に引き受けてもらうことにより、ビーマップは合計20億円を現金で入手
することになります。そして4年後の満期を迎え、社債保有者が償還を選択した
場合には、ビーマップは手元の現金または新たな社債発行によって調達した借換
資金のいずれか、またはその両方の組合せによって支払いをすることで、今回の
社債は消滅します。また、満期日前でも、ビーマップの資金に余裕がある場合に
は、随時この社債を買い入れて償却することができます。ここまでは通常の社債
と同じです。
そして第二の特徴は、無利子の「転換社債(Convertible Bondとも言いCBと略
します)」であるということです。実はこの社債には利子がついていません。
毎年現金で利払いをしなくてよいという便利な条件なのです。また、社債75,800
円を当社の普通株式1株(より正確には社債1,000万円単位で131株)に転換でき
る、新株予約権がついています。つまりこの場合には、社債の保有者は社債を
満期時まで保有して支払いを受け取る代りに、ビーマップの普通株式を受け取る
ことになります。またビーマップからすれば、普通株式を発行することで、現金
を返済する必要がなくなる、ということになります。
(ちなみに1株当り75,800円という転換価額は、過去6ヶ月間の終値の平均値に
0.9を乗じたもので、一般的な転換社債発行時の算出方法に則ったものです。)

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◆資金使途は次世代通信インフラ・端末の普及加速化
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そしてその総額20億円の用途は、①IP型携帯電話及び次世代携帯電話向けソフ
トウェア、②第三世代向け携帯電話及びPDAのコンテンツ配信ソフト、③赤外線
ルータ・赤外線付き携帯電話を利用したシステム、④カメラ付き携帯電話を利
用した画像交換システム等の企画・開発・海外展開などです。
特に今回の目玉であり、このタイミングで社債発行に踏み切った理由でもある
のが、①IP型携帯電話向けソフトウェアに関連する事業展開です。これは、来る
べき携帯電話のIP化・固定料金化、そして無線LANと携帯電話通信のハイブリッ
ド化の流れを先取りするとともに、この技術進化をさらに加速させるため、通信
キャリア、端末メーカーと共同で、IP型携帯電話及び次世代携帯電話向けソフト
ウェアを企画・開発・販売するというものです。これまでも各所でご説明して
きましたが、通信ニーズは技術の進化に合せて、「配信インフラ関連ニーズ→
通信端末関連ニーズ→モバイルコンテンツニーズ」と推移していきます。そし
て、無線LANや携帯電話など多様な通信方式で場所を選ばずに情報やデータのや
りとりを、固定の通信料金でできるインフラ環境が整いつつあります。それに
対応する携帯端末は、無線LAN等の短距離無線と携帯電話両方に対応し、BREW(
*)などで各種のアプリケーションが使え、赤外線・ICチップによる決済機能
を備えた、マルチファンクショナルなものになると見られています。この次世
代端末がついに実用化の直前まで来たため、これをパートナー各社と共同で開発
・市場投入することで、新通信方式を一挙に普及させようというわけです。

(*)BREW:Binary Runtime Environment for Wirelessの略で、米国で普及が
進む無線通信規格CDMAに対応する携帯電話端末上で各種のアプリケーションを
実行するプラットフォーム。

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◆今後の通信関連ビジネスにはグローバル対応が不可欠
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さらに、この次世代通信インフラ・端末はもちろん、@写メール画像配信シス
テムやAirCompassなどの既存ソフトウェアも、海外での展開が期待されていま
す。例えば、ヨーロッパではカメラ付携帯電話の出荷台数が全体の10%を超え
た程度ですし、アメリカではやっとテキストベースでのメッセージ交換が始ま
ったばかりです。このような中では、@写メール画像配信システムを提供する
機会が多分に見込まれます。また、先日のワイヤレスジャパン2003でもクアル
コム社様のブースでデモを実施したAirCompassのBREW対応版ですが、これにより
AirCompassはPDA・携帯電話両方に情報を配信することが可能になりました。
これは、現在テキストベースのメッセージ交換が中心の欧米において、第三世
代・第四世代携帯が普及していく段階で、コンテンツ配信の標準インフラとな
れるチャンスがあります。
このように、通信のグローバル化が進む状況では、将来的な通信方式の統一を
視野に入れ、そのスタンダードとなれるような企画開発戦略・そして事業展開
戦略が必要になります。逆に言えば、それを常に意識していないと、最終的には
淘汰されてしまうという危険もはらんでいるということでもあります。このよ
うな競争環境で生き残り、絶えず成長し続けるには、むしろ積極的にリスクを
取り、「斬新」なアイデアを「先駆的」に提供していくことが必要だと確信し
ていますし、それがビーマップの企業ビジョンでもあります。

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◆事業拡大の基盤としての資本強化、それに伴う一層の株価の重視
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この大きな事業展開には、さらなる投資や運転資本、販促資金などの増加を伴
います。また優秀な人材のさらなる採用、他社との資本提携などにも積極的に
取り組んでいくことが必要でしょう。それに対し、現在の574百万(2003年3月
末時点)という現金残高では十分とはいえません。そのため、転換社債の発行
により資金を調達する、という決断にいたったわけです。
今回の社債発行で、ビーマップの資金基盤は大幅に強化され、多様な戦略オプ
ションが採れるようになります。それと同時に、運転資本が潤沢になったこと
で資金繰り上の安定度も増すことになります。こうして、次世代通信ビジネス
を現実のものにするための基盤を整えることができました。
それと同時に、株主の皆様に対する責任や株価の重要性が一層高まったことも、
併せて認識しています。事業を常に成長へと導き、それによって株価が上昇し
ていけば、今回の社債の株式への転換が進みますし、逆に株価が低迷するよう
であれば満期時に現金で償還する必要が生まれます。この仕組みをしっかりと
認識し、これからもビーマップが継続的に成長していけるよう、経営陣一同全力
を尽くしてまいります。
また、現在の株主の皆様はもちろん、投資家の皆様、関係各位にも、今後とも
一層のご理解とご協力を頂戴できますよう、お願い申し上げます。

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◆事業展開のスケジュールについて
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これらの事業展開については、2003年中に具体的な製品化の目途をつけたいと
考えています。その進捗状況については、これからもプレスリリースやこのメル
マガで継続的にお伝えしていきます。ビーマップの更なる挑戦にご期待くださ
い。

次回は、第三世代携帯電話向けコンテンツ配信システム「BREW版AirCompass」
試作版についてご説明します。配信は、8月4日の予定です。

㈱ビーマップ 代表取締役社長
杉野 文則

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